2020年5月20日に開催した「リモートでのチームマネジメントをどう成功させるか?」の3人目のプレゼンテーションとなります。


為 大和 氏

リモートワークにおけるマネジメント・ディレクションのコツ

為 大和 氏
社長/PM/ディレクター/プランナー/プロデューサー

アーケードゲーム・コンシューマーゲーム・教育アプリケーションなど、幅広い開発に従事してきました。ベトナムや中国とのオフショア開発の経験も。開発シーンでは、基本のディレクション業に加えて必要に応じてUI作成やAEを使用した動画作成など、チームにとって「痒いところに手が届く」動きを心がけています。


主にプロジェクト成功のコツをお話します。為大和と申します。日本人です。

職種としては社長、PM、ディレクター、プロデューサーなどを担当しています。プログラムやデザイン、サウンド以外すべて経験してきました。

業界歴11年で、経歴はアーケードゲームや教育アプリケーションなどの開発を行ってきました。そのほか、不動産系のアプリや翻訳系アプリなど、幅広く手掛けてきました。

ベトナムや中国とのオフショア経験もあります。大きい会社に努めていたわけではないので、プログラムデザインを外注することが多かったです。

私自身のスタンスとして、必要に応じてUIを作成したり、動画を作ったりしています。

現在は起業し、合同会社サイバラックスで社長を努めています。小さい会社でフリーランスもこなしながら働いています。声優のキャスティングやディレクションも行っています。前身は会社に勤めながらインディーズの開発シーンでも活動していました。ストーリ的なコンテンツを作成し、任天堂スイッチ対応のゲームも制作しています。

 

リモートワークでありがちなトラブル

普段の現場に比べて横に人がいません。物理的心理的距離が遠くなり、普段とは違ってコミュニケーションのロスが発生していきます。問い合わせのレスポンスが遅いなどの問題もあります。

また、アウトプットが個々のスキルによってしまうことも問題です。横で働くわけではないので、連携しにくくなります。そのほか、疑心暗鬼になって無駄な管理が増えてしまうこともあります。

そもそもマネジメント・ディレクターとは、決定・伝達・交渉がメインのお仕事です。

失敗例として挙げられるのは口頭での伝達です。

普段のように物理的に近い環境だと口頭でも進められます。しかし、リモートだと致命傷になるので注意が必要です。

メンバー間の伝達事項の共有がおろそかになってしまいます。人間は忘れる生き物なので特に気を付けなければなりません。

プロジェクトの状況把握が遅れることもあります。ディレクターやマネジメントが状況を把握していないことが原因です。伝達が遅れて、プロジェクトに支障が出ます。誰かから指摘されてから慌てるケースはもはや手遅れでしょう。

そのほか、リモートならではの突飛なアクションも問題を生じさせます。

たとえば、ツールとして使い方がわからないものを導入してしまうことなどです。管理手法ががらりと変わってしまうことになります。

リモートですら環境の変化が大きいうえに、ツールで状況が変化すると、メンバーが慣れるまでさらに時間がかかってしまいます。慣れない時間がプロジェクトの遅れにつながるということです。

 

プロジェクトの性質と自分のスタイルを考えてマネジメント

リモートでのマネジメントは普段の業務の延長です。コミュニケーションが取りづらいからこそ、プロジェクトの自動化づくりを心がける必要があります。

トラブルが発生したときに普段の倍の時間がかかります。ディレクターが把握していなかったという事態はご法度です。普段よりも丁寧なアウトプットが必要になります。

ディレクションやマネジメントは人を対象としています。成果物がデジタルでも、それを制作するのは人間です。

そのことを理解し、プロジェクトの性質と自分のスタイルを考えてマネジメントしていくことが大切です。

 

チームマネジメントで抑えておきたいコツ

1. プロジェクトの到達点を設置

開始時に実現したいことや制作したいものなどを関係者と打合せしていきます。具体的にはクライアントや社長、決済権を持つ人などです。とにかくメンバー全員で共通認識を持ちましょう。

仕様がぶれずないので時間を短縮できます。また、自分が気づかない穴や実装方法について、プロの目線からアドバイスをもらえます。

 

2. メンバーの仕事に対するモチベーションの源泉を把握

メンバーが仕事をする理由を知ることで会話がスムーズになります。自分の作品にやりがいを抱いている人もいれば、社会報酬などを目当てに働く人もいるでしょう。

作るものはデジタルでも、作る人は人間です。一緒に働く人のモチベーションを理解するのはマネージャーの仕事です。それを理解することがチームをよい方向に進めるうえで重要になってきます。

ただし、勘違いしている人もいます。飲みに行って好きなアニメに聞くことなどがモチベーションを上げることにつながると思ってしまうのです。

あくまでも仕事に関することを聞きましょう。最終的に、モチベーションの源泉を把握すれば、厳しいときに相手のモチベーションを上げる言葉を使えたり、無意味な衝突を避けられたりします。

 

資料作成で抑えておきたいコツ

1. 資料には実装の意図

特に、全体を網羅しているフラッグとなる資料には、画面や仕様の実装意図を示すことが大切です。画面を作る理由をディレクターから提示することで、先ほどの到達点を共有しやすくなります。

 

2. ファイル数を少なくする

資料を散乱させずにみんながこれをみればわかるという資料の作成が大切です。リモートでは普段より探す手間が大きく、メンバーに負担がかかることが少なくありません。

多少ファイルの中身が多くても、検索のやり方を工夫して対処しましょう。ファイルを探す手間を減らすとチームの時間ロスを減らせます。

メリットとして、情報共有漏れのリスクが下がるほか、メンバーが情報を探す負担を減らせます。ディレクターもファイル数が少ないと、資料のメンテナンスもかなり楽になります。

 

管理・情報共有で抑えておきたいコツ

1. ブロックを意識した作業スケジュール

どの時期に何をするかという大まかなブロックを定義しましょう。具体的には、検証、実装、量産、ブラッシュアップなどの期間定義を行います。

それによって現時点における合格点がわかりやすくなるのです。メンバーの作業漏れやコントロールも容易になります。

大局的な視点から、そのブロックでやるべきことがわかり、スケジュールの遅れを減らすことが可能です。

実装や量産のフェーズに戻るなどの致命傷を減らせるメリットは大きいでしょう。そのほか、クライアントとの開発スケジュールも共有しやすくなります。

 

2. 情報を集約・閲覧できる場所を作る

仕様書に書かない情報やアカウント議事録などを集約します。また、プロジェクトの流動情報を一覧で閲覧できるようにします。リモートで特に大事です。

資料作成の項目で話しましたが、リモートでは探すのは負担になりやすいです。そのため、情報が散乱するのはよくありません。

細かい情報はわかりやすい場所にまとめるように意識しましょう。全体の動きが把握しやすくなり、不要な問い合わせも減っていきます。

そのほか、作業の見えるかによって、緊急時のアンテナが立ちやすくなります。

おすすめツールはBacklogです。タスク管理ツールとウィキの機能が一緒で情報収集しやすくなっています。シンプルでとっつきやすく、メンバーのITリテラシーによらず使いやすいのが特徴です。

私はプロジェクトを遂行するとき、オフィスで資料を作成、Backlogで管理、チャックワークでやり取りをしています。特にBacklogは非エンジニアやクラウドさんなどにとっても使いやすく、情報共有に優れています。

 

まとめ

トラブルが発生したときは普段の倍以上の時間がかかります。リモートでは、より炎上しないように、メンバーと顧客との認識共有が大切です。

また、ディレクターの「わからない」はご法度です。プロジェクトを管理する人が自然と情報を入手しやすい開発体制を整えましょう。

そして、リモートでは普段の業務より丁寧なアウトプットが求められます。なるべく早く関係者と一丸となることで余計なリスクを減らして開発効率化を狙いましょう。

リモートのマネジメントは普段の延長です。特別に考えないで相手が人間であることを理解して、ディレクションを行っていきましょう。


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