自分の考えを上手く伝えることができず、何度も同じ内容の会議を繰り返したり、結局相手の同意が得られなかった‥ということはありませんか?アイデアが思いついても、周りに伝えてチームで実行できるレベルにまで落とし込むにはコツがいります。

タイトルにある「想いをひらく」とは、「頭の中のアイデアを可視化して、共有すること」
今回は、スタートアップ企業とデザイン制作を協働した事例をもとに、「想いをひらく」ことで「チームでアイデアを具体化した話」と「そのサイクルを回す仕組み」について、株式会社ニジボックスでデザイナーを務める角田氏に2020年12月15日に開催されたセミナーにてご紹介いただきました。


登壇者紹介

角田真季

角田 真季 氏
株式会社ニジボックス クリエイティブ室デザイナー

本・雑誌のデザイン事務所を経て、ニジボックスに入社。
「SUUMO」「ホットペッパーグルメ」にデザイナーとして参画し、Webデザイン・UIデザイン・ユーザーインタビューなど、ユーザー観点でのデザイン制作に取り組んでいました。
現在は大企業をはじめスタートアップ、BtoB・BtoCなど、幅広い業態を持つクライアントの課題をデザインで解決しています。


 

自己紹介・会社説明

こんにちは、ニジボックスの角田と申します。

今日は「想いをひらく ものづくりの進め方」ということで「チームでアイデアを形にするときに大切な「想いをひらく」ということについてお話しします。

今日お話しすることは机に向かい合って黙々とアイデアを形にしていくお話ではありません。ざっくりいうとアイデアをチームで話し合って形にしていく過程、そしてその方法についてのお話です。

では、話に入って行く前に先ほどご紹介いただきましたが、簡単に自己紹介させてください。

私は角田真季と申します。現在株式会社ニジボックスという制作会社でWebやアプリのデザインを担当しております。ちなみに仕事でも個人的にもよくイラストを描いておりまして、今回のスライドにもいくつか登場させております。

また弊社についても簡単にご紹介します。弊社はリクルートの新規事業創出プログラムから誕生した制作会社です。

リクルートグループや外部の企業様に向けて、デザイン思考に基づいたUI・UXのデザインプロセスから開発・運用・改善までワンストップでサービスを提供しております。ちなみに弊社の特徴としましては、今回お話しする事例にもありますが、常にお客様の課題に寄り添いながら課題解決を行うチームカの高い伴走スタイルです。

顧客は大企業からスタートアップまで、ビジネス領域はBtoCのサービスからBtoBの業務システムまで幅広く携わっております。また最近ではバーチャル展示会のようにリモート環境下のオンラインイベントサービスなども提供しています。こうしたお客様の課題に対して、私はデザイン面から課題解決をするお手伝いをしております。

 

1.はじめに

では今日のお話の流れを簡単に説明します。まず「想いをひらく」ことがなぜ大事なのかを紐解いていきます。次にその方法について、弊社の案件事例をもとにTips・ポイントを交えながら具体的にお話しします。最後に今日の話のまとめと今日からできる「想いをひらく」ことについてお伝えします。

では早速なのですが、このタイトルにもあります「想いをひらく」とは具体的にはどんなことだと思いますか?

固有名詞の言葉ではないので、正直いろいろな解釈があると思うのですが、今回は頭の中のアイデアを可視化して共有することという意味でお話しします。

これはウェビナーのリード文にも記載されている内容だと思います。しかし実は想いをひらいてチームでものを作るためにはこの2つだけではなく、

・チームで同じ目線を持ち続けること
・試行錯誤し続けること

といった想いをひらき続ける仕組みづくりというのも大事なポイントとなります。

言葉では分かってはいながら、なかなか思い通りにできないという方も多いのではないでしょうか。というのも、チームでものを作るのはかなり大変なことですよね。みなさんも普段の業務の中で思うところがあるのではないでしょうか?

私もやり方、進め方など日々悩みながら奮闘しております。なぜ今ものづくりが大変なのか考えてみると、メンバーそれぞれに上司や関係者のレポートラインがあったり、またディレクター、デザイナーなど役割の違い、場合によっては習熟度の違いを踏まえる必要があったりします。

しかし一番大きい要因はきっと

チーム全員の大事にしているところが違う
という点だと思います。

例えばデザイナーユーザーの使い心地を主に見ていますし、エンジニアの方は開発ファーストの視点を持っています。

また事業サイド売上が向上するプロダクトなのか、目標のKPIがあれば達成するのかなどを考えており、三者三様な観点を持っています。

そして視点が違うと意見も少しずつ変わってきます。

例えば、以前担当した案件では事業としては多くの人に使ってもらいたいとターゲットを広く設定して、たくさんの機能を搭載しようとしていました。

一方でデザイン側としては「それだと機能が多すぎて、使う人も混乱するのでは?」といった懸念があり、機能を絞ってはどうかと考えていました。

このように意見が少しずつズレて行くことはみなさんも経験があるのではないでしょうか。

このときは少しずつお互いの思考や意見、考えを共有したり、チームで少しずつ目線をそろえていくことで想いをひらいていきました。結果としてはユーザーの使い方と事業の叶えたいことに優先度をつけて行き、機能の精査を行いました。

このように各々が大事にしていることが違うため、考えを共有して、より良い解決方法を探っていくことが大事です。そのときに「想いをひらく」ポイントを意識することで本質的な部分について速いスピードで検討できました。

ですが
「チームで想いをひらこう」
「目線をそろえよう」

という風に「言葉では簡単に言えるけれど具体的にどうすれば良いのか?」ということで今日はその「想いをひらく」ことを具体的に紐解いていきます。

 

2.「想いをひらく」とは?

ではまず「想いをひらく」のがなぜ大事なのかを見ていきます。想いをひらくことが大事な理由として2つ上げさせていただきました。

1つ目は「率直に意見を言える環境を作るため」です。

例えば、2018年のワールドカップでは長友選手と本田選手の率直なトークをきっかけに、それまで意見を控えていた若手の選手、ベテランの選手全員がフラットに意見を交わし合えたそうです。これによって、誰もが萎縮したり引け目を感じることなく試合に向き合えてベスト16という素晴らしい成績を残せたとも言われています。

これはチームのプロジェクトでも同じで、そこにかける想いだったり、率直な気持ちをみんなでシェアします。

例えばプロダクトでユーザーに

どのようなことを考えて欲しいのか
どうなって欲しいのか
また自分自身どんなことにチャレンジしたいのか

チームの意見を聞いたり、また自分自身も少しずつ伝えていくことで役割を自分ごと化することができます。そして徐々に意見を主体的に出せる環境が生まれてきます。

2つ目は「意思決定をスピード感を持って行うため」です。

想いをひらいていくと自分だけではなく、メンバーがどんな意見や考え方を持っているのかが徐々に分かっていきます。すると、その考え方に合わせてどんな手段、方法で物事を決めていけばいいのかが見えてきます。

例えばデザインの説明でも相手に合わせた手段を取ります。参考画像を見せるのがいいのか。またデザインパターンをいくつか作って説明するのがいいのか。動くプロトタイプを用意して会話するのがいいのか。相手の考え方や自分の話しやすさに合わせて進めやすいやり方を徐々に見つけていきます。すると早いサイクルで意思決定が進められます。

こうした「想いをひらく」ということは実際の案件で試行錯誤を繰り返した後にたどり着いた考え方です。

 

3.事例をみる

それでは実際に弊社が関わった案件の事例をもとに「想いをひらく」こと、そのサイクルを回す仕組みをどう形成していったのか具体的に見ていきます。

今回の事例はトレーニングの記録や体調管理を行うアプリ、つまりアプリの新規の立ち上げでした。これは既存のWebサービスから一部を切り出して、より使いやすいアプリとして立ち上げるプロジェクトでした。

この時クライアントが抱えていた悩みは、事業のアイデアを具体的な形に落とし込めないということでした。この課題についてデザイン面から解決するため弊社が支援させていただきました。

プロジェクト体制は事業側であるクライアントからはプロダクトの責任者が1名、開発の責任者が1名、そして制作側の弊社からはプロジェクトマネージャーが1名、ディレクターが1名、そしてデザイナーの私1名の計5名のチームでした。

プロジェクトの進め方をざっくり説明しますと、まず既存のWebサービスと新しいアプリで解決したい課題を洗い出します。その中で課題解決するために新しいアプリで搭載する機能を検討しました。それらをもとにプロトタイプのデザインを作成していくという流れで進めました。

実はこの全行程なのですが、フルリモートで行なっていました。そのためオンライン上でホワイトボードのように使えるクラウドツールを活用していました。ここでTipsとしてフルリモート環境でのクラウドツールの選び方をご紹介します。

今回サービスの体験や画面のデザインの検討に主に使用していたので、その際に便利なクラウドツールを3つピックアップしました。

一番左からオンライン上で付箋を貼ったり、ホワイトボードのような使い方のできるmiro、真ん中がさらに細かなデザインが作れるFigma、そして一番右側が情報の整理整頓に役立つGoogle スプレッドシートです。

これ以外にもさまざまなツールが出ていますが、これらをオススメする理由としてはデザインの検討スピードを加速させる3つの観点をクリアしているからです。

①誰でもすぐ使える
②情報の共有がしやすい
③ホワイトボードのような臨場感

では1つずつ見ていきます。

1つ目の「誰でもすぐに使える」というのはどのアプリもデザイン、プログラミングの知識などはほとんど必要がありませんし、無料で使い始めることができます。

2つ目の「情報の共有がしやすい」というのは画像データもテキストもコピー&ペーストでピタッと簡単にドキュメントに貼ることができるので、例えば会議中でも頭の中に浮かんだイメージを簡単に共有することができます。

3つめの「ホワイトボードのような臨場感」というのは、例えばFigmaですと画像のように

参加者のカーソルの動きがリアルタイムで表示されるため、誰がどこを指して話しているのかが分かりやすいです。また実際に使って感じたところとしては自分が何か意見を言っているときや作業しているときも、カーソルが見えているとチームのオーディエンスが見ているという安心感を感じ取れました。

今回のデザインの検討ではFigmaをメインで使用していました。こちらを選んだ理由としてはデザインがすぐに作れる機能が揃っているので、会議をしながらアイデアをその場でリアルタイムにデザインで起こすことができるからです。

またホワイトボードに付箋を貼るようにツールを使って進めることもできたので、そこも選んだ大きいポイントでした。こうしたクラウドツールなのですが、正直習熟度や用途によっては向き不向きがあるので、すぐに無理に導入する必要はないとも言えます。

ですが、こうしたクラウドツールを使ったことで今回はアイデアを素早く形にすることができました。逆にいうとフルリモートでも想いをひらいてアイデアをチームでスピード感を持って形にするということは可能ということです。

 

4.具体例 [STEP1 想いをひらく]

それではツールの説明はここまでにして、具体的な想いをひらく、ひらき続ける仕組みについて見ていきます。

まず「想いをひらく」ことについて

・頭の中のアイデアを可視化する
共有する

の2つに分けて見ていきます。

まず1つ目は「頭の中のアイデアを可視化する」ということですが、これは何でしょうか。

これは今回の事例で書き出したラフの一部です。少しぼかしてあるので見えにくいとは思うのですが、こちらで大事なことは思っていることをまずは全部書き出してみるということです。課題を洗い出すときもプロトタイプのレビューでも、取り組む内容について気になった部分や思っている部分をまずはいったん全部書き出してみます。

ここで大事なポイントは言葉にしにくいモヤモヤとしたことも書き出すということです。なぜなら些細な引っかかりこそ実は根深い問題を抱えているからです。

できればその正体やモヤモヤの原因を考察してチームに伝えられるようにします。

ですが

「少しここが引っかかっている」
「ここが気になっている」

などと最低限のメモをするだけでも大丈夫です。

今回のアプリですと、たった1つのボタンの配置について「言葉には表現できないんだけど何か少し違和感があるな」という意見がありました。これについて掘り下げてみると、実は表面的な配置になっていたことが分かりました。そのため改めてアプリ全体構成を見直してユーザーにとって使いやすい形に変えることができました。

こうした言葉にしにくいモヤモヤとしたところは、他の人も課題に思っていたり、あるいは先ほどのように意見をつなげて解決方法を生み出すこともできます。そのため些細な部分も臆せずに議論していくことで課題解決につなげていきます

2つ目は書き出したことをチームで「共有する」ということです。ここで大事なのは思考をブラックボックスにしないということです。

例えば事業計画上作るパワーを割けない場所があったり、デザインや開発側で気をつけるべき面は専門用語をなるべくなくして誰にでも分かるように背景を説明します。なぜなら、その後工程でまた同じ背景から手を打たないといけないことが往々にして発生するためです。

このように、本質的な話を少しずつしていくことで前提を少しずつ集めていきます。そしてゴールに至るまでのストーリーをチームみんなで理解しながら作っていくことが大切です。この頭の中のアイデアを可視化することと共有すること。このサイクルを効率よく回していくために想いをひらき続ける仕組みが大切になってきます。

 

4.具体例 [STEP2 想いをひらき続ける仕組み]

次は想いをひらき続ける仕組みの部分を具体的に見ていきます。

まず1つ目は「チーム全員で同じ目線を持ち続ける」ということです。これも言葉では分かっていても難しいなと思っている方は多いのではないでしょうか。

これについてまずできることとしては、チームでのやること・やらないことを決めるということです。これが分かっているとチームで何を大事にしているかが明確になってきてスピード感を持って判断が進められます。

例えば今回では会議の場やデザインの制作の場において、やること・やらないことなど、作るものから進め方までチームで都度話し合って決めていきました。その結果チーム間で認識も大きくずれることなくスピード感を持って物事を決めていけました。

このやること・やらないことを決めるポイントになるのは判断軸です。今回ではプロジェクトの目的やサービスについてのドキュメントを基準にしました。前者についてはプロジェクト憲章だったり「インセプションデッキ」といった言い方をしている方もいると思います。

これとサービスの事業更新や制作開発計画などをプロジェクトの進め方、作るものに合わせて少しずつ具体化していきます。

今回の場合ですと、入力フォームの体験についてもやること・やらないことを決めていきました。まずプロジェクトの目的としては使いやすさを掲げていたため、ユーザーが入力しやすい状態を検討していきました。

そこに加えてユーザーがサービスを使うことで、達成したい世界観やプロジェクトの開発工数、具体的なリリース後の改修計画などを踏まえて体験を形にしていく必要がありました。そこで事業側と制作側で会話を重ねていきました。

具体的には入力のしやすさを言語化していき、一方で体験の良さを追求しすぎてデザインが一般的なルールから外れていないか見ていきました。大きいところですと、そもそも新しいアプリとして作る意味がある画面なのかなどを話し合いました。また細かい部分ではエラーの判定タイミングやそれにともなった表示がどうなるかなど会話を重ねていきました。

その結果入力フォームでの体験設計で

「やること」
・少ないタップ数で記入が終わる
・親指で操作が完了する

「やらないこと」
・独自の凝ったUIを設計すること

このように決めました。ただし「やらないこと」についても、ある程度のビジュアルやUIのイメージの方向性は決めておいて、リリース後に少しずつ改修していくという計画まで決めていきました。

このように事業側も制作側も常にチームで会話をして目線を合わせていく必要があります。事業と制作の天秤がどちらかに傾くことはないように気をつけていきます

2つ目としては「試行錯誤」することが鍵となります。
ここでポイントになるのは、最初に決めたことにこだわらずチームがより回っていける方法を試行錯誤するということです。

 

先ほどお話しした会議のやること・やらないことについても、一度決めた取り組み方をそのままにしないで、よりチームが力を発揮できるやり方に変えています。今回の場合ではプロジェクトが進むにつれて議論がだんだん小さくなっていきました。一方で固まってきたデザインの量が増えてきたため、次は誰が見てもそのデザインの状況や全体が把握できるように整理する必要が出てきました。そのため途中から全体のルールなどを整理したドキュメントを作成していきました。

このように限られた時間の中で効率よく進めていくために、チームでパワーを割く場所を試行錯誤しながら変えていきました。

さて、こういった「臨機応変に試行錯誤していくこと」が想いをひらき続ける上でなぜ大事なのでしょうか?

それはこの先、明日、1週間後、1年後、
未来は何が起こるか本当に分からない
からです。

2020年の今も、誰もこんな状況になると予想して準備まではできなかったと思います。そのため急にフルリモートの環境で進める必要が出てきたり、また今回の事例でのアプリもコロナの影響を受けてリリース自体も延期になるといった形になりました。

未来は本当に予想がつかないです。

そんな状況こそ、想いをひらいて仕組みを回し続けることがとても大切です。少しずつ挑戦していくことで、未来にどんなことがあっても対応できる強いチームが形成されていきます

今回の事例でも、想いをひらき続けた結果、事業とデザインが並走する形でアプリのデザインが完成しました。さらに事業側からも話し合いながら作っていけて安心できた、またアイデアを数多く試行錯誤できたとご満足いただけました。

このようにチームにとって想いをひらくことが大切だと案件を通して実感してまいりましたが、最初からそれらはうまくいったわけではありません。

フレームワークは用意したけれど、話が動かなかったり、また行う予定だったユーザー調査ができなかったり、最初の想定から大きくずれることの連続でした。それでも少しずつ想いをひらいていきました。

クライアントへのヒアリングを重ねて、ユーザの理解を徹底し、また話の都度でイメージを形に起こしつつ会話を重ねていきました。

初めのころ試作に試作を重ねていた結果、使わなかったデザインというのも数多くあります。

ですが想いをひらいていくことでチームのアイデアを組み合わせて、より本質を捉えたものづくりに取り組めました。

アイデアの種について、チームのメンバーで「これいいね」「こうするのはどう」と気軽に話し合えるツールもあったおかげで、困難な環境でも一つの場に集って納得いく形を生み出すことができました。

最近ラグビーのワンチームという言葉だったり、チーム感について注目されていると思いますが具体的には想いをひらくこと、それが続く仕組みをつくること、これらを念頭においてそれによって本質的なモノづくりに向き合っていくことがとても重要だと感じています。

最後になりますが「想いをひらく」とは

・頭の中のアイデアを可視化する
・共有する
・同じ目線を持ち続ける
・試行錯誤する

が大切です。

5.今日からできる「想いをひらく」

では最後に今日からでも出来る「想いをひらく」ことについてお伝えします。それは自分の頭の中にあるアイデアを少しずつひらいていくことです。

まず自分で納得いくまでアイデアを書き出したり、アウトプットをしてみて人に聞いたり思いを少しずつひらいていきます。

その時にクラウドツールを使ってアイデアを片っ端から書いてみたり、また人にツール越しで聞いてみるというのも、決定のスピードが出て良いと思います。何度も試してみると、少し予想外の化学反応が起きると思います。そうした少しの一歩がその先の大きな一歩につながっていって、何が起こるか分からない未来がワクワクできるものになると私は信じています。

私もその想いを胸にこれからも作り続けていきます。話は以上となります。ご清聴ありがとうございました。

 

Q&A

回答者:株式会社ニジボックス 角田 真季 氏

Q1.今回のウェビナーを聞いてホワイトボード機能などを持ったアプリなどに興味を持ちました。クラウドツールを活用する場合、対面と比較して違うなと感じる点や物足りないと感じる点はありますか?

角田

そうですね、実際にZoomなどで会話していると分かると思いますが、誰かが話している状態の中で別の人が話をすると非常に聞き取りにくくなります。そういったことで、全体的な会話量は若干減るのかなというのは思ったりしました。それはツールを使っていくところでもきっと同じです。

ただ、ツールでは思ったことをパパッと表現できますので、そういったところはZoomやGoogle Meetなどで会話しきれなかった部分を補足したり、メモしておけるという利点がクラウドツールにはありますね。

足りない点でいえば、実はこのプロジェクト、案件を進めていく過程では全てフルリモートだったのですが、最初に行う自己紹介のようなキックオフの段階だけは実は対面で行なっておりました。実際に一度チームメンバーと会い、こういう雰囲気の方々とこれから一緒に仕事をしていくんだというイメージを固めた上でクラウドツールについても慣れていけましたので、空気を知る意味で対面の機会を持つことは大切なのかなと思いました。

ファシリテーター

ありがとうございます。私も本当に対面でやることが本当に少なくなってしまって、当初は「これ大丈夫なのかな?」ということを少し思っていたんですね。

やはり目の前に人がいて、何かやるときに一緒に話すことでプロジェクトが進むような気がして、何だかそれが安心感に繋がってはいたのですが、逆に現在は完全にフルリモートになって、私自身出社する機会は月に1~2回くらいになったのですけれども、違う点として直接対面はしないものの、先ほど角田さんのセミナーにありましたように「可視化」ですね。ツールなどを使って洗い出しをしておくと普通に対面しなくてもスムーズに進むなと思っておりまして、逆に物足りないということは無いですね。

あえて物足りない部分を考えるとしたら、やはり大きい方針とかを決めていくときのお互いの熱量「頑張ろう」みたいなところはやはり直接対面で会ったほうが伝わりやすいかなと思っています。逆に話をするのも気後れするような、偉いマネージャーの方とお話する場合は対面よりもやりやすいということはありますね。

角田

おっしゃった通り、熱量の部分は私もキックオフでのメンバーとの対面の部分で把握しましたので、全ての工程をフルリモートでも行うことは可能なのですけれども、チームによって対面で一度熱量を確かめ合う機会を持つことは大事かなと私も思います。

Q2.アイデアを生み出しやすくなる空気作りのコツなどがあれば教えてください。

角田

今回は時間の都合でカットしたのですが、やはり最初は雑談や空気をほぐすようなウォーミングアップが大事で、だからこそ最初は割と会議を何回か入れたり、話す機会を多めにしています。

いつも行っていたのは、会議の初めの部分は絶対に雑談にしていました。今日の天気の話をしたり、最近髪型やバーチャル背景などを変えた人に話を振ったり、話しやすい空気を作ろうと努力していましたね。

ファシリテーター

私も大事なことだなと思います。例えば画面表示しないなどで相手の表情が見えないと不安に感じてしまいます。表情を感じ取れないから、相手がどう思っているのかつかみにくいです。最初にそれを掴むことができないと、不安なままプロジェクトに参加してしまうことになります。

何だかそれが後々悪い感じに作用したりもしますので、私としては画面をまず映して、それでざっくばらんに話をして「じゃあやるか」といったときにすべてが可視化されてるとスムーズにいくかなという風に思います。営業という立場でもそうなのですけど、たまにお客様が顔を映していないとすごく不安になってしまうところはありますね。

角田

チームの形がそれぞれありますので、その空気に抗っていく必要はありませんが、自分から率先して顔をオープンにしていくことが他の人もオープンにするきっかけにもなりますので、そういったことは心がけていますね。

会議のちょっとしたルーチン的な、終わりのときに「ありがとうございました」というような声かけをする人を決めたりすると、ほがらかな感じになりますね。その後作業を進めるときに「また何か一緒にやりましょう」というような雰囲気にできますので、そういうほぐすルーチン的なものも入れてみると、会議を重ねていくにつれてより良い空気になっていくかなと思います。

ファシリテーター

自己開示を自分から行ったりチームで気持ちよく終われるルールを決めると良いですよね。

私自身、手を振って終わりにする方法が非常に良いと思っておりまして、たまにそれでお客様に苦笑いされることもありますが、これはリモートで打ち合わせをした後にブチッと切られると「この人には頼みづらいな」と思った経験からなんですね。距離が離れているからこそ「終わり良ければ全て良し」な感じにしたいとは思っています。

Q3.プロジェクトメンバー間での熱量や、やること・やらないことの目線合わせで苦労することが多いです。どうすればお互いにうまく合わせることができますか?

角田

1回の会議で目線が全部合うことはきっと無いと思っています。

ですので、本当にこれアドバイスになるのかわからないですけども、地道に地道に少しずつ会議を重ねていったり、Zoomなどでも構いませんので直接話す機会を増やして、どういう視点を持っているか知っていく。自分自身も積極的に開示する

「自分はこういうことができます」
「こういうことは少し苦手です」

というようなことをお伝えしていく。それを積み重ねていけば、少しずつ目線をそろえていくことができるかなと思っています。

ファシリテーター

確かに1回の場で最初から熱量が釣り合うことはないですよね。そこを継続的にやっていくことは大事だと思いますね。

角田

最初からいるメンバーなのであれば、

「こういうところは得意です」
「こういった経験があります」
「これはできません」

ということを自分から自分から伝えていくということは大事だと思います。

ファシリテーター

受け入れる側もちゃんとできること・できないことを把握した上でお願いの精度を上げていくということをされているわけですね。そういうことを少し繰り返していくと「良いチームになってきたな」というような実感などあったりするのですか?

角田

今回の場合は物が段々とできていくとクライアントさんもやはり喜んでいただけますし、私たちも期待に応えることができて「良いキャッチボールができているな」というのが徐々に感じられてきました。

やはりそのためにはある程度の時間は必要だとは思いますので、時間をかけてでも丁寧にしっかり本質を見据えた話を重ねていくことを大事にしていました。

ファシリテーター

社内の自己開示ならまだ出来やすいかなと思うのですけど、お客さんを目の前にして、できるできないとか言いづらいなとか、お客さんに満足してもらうための工夫などはプロジェクトで得られたりしましたか?

角田

そうですね。お客様もですし、チームメンバーもそうですが、リモートの飲み会を何回か重ねて徐々に自己開示をする機会を増やしておりました。

また、お客様がどういうスタンスなのかにもよるのですが、疑問点だったり、少し気になったところについてすぐに話せるようにしましょうという合意をとった上で進めていきました。

ファシリテーター

チームメンバーは都度違うし、饒舌な人もいれば寡黙な人もいます。せっかちな人もいればマイペースな人もいます。そういうことは私も営業をしていて思います。その人たちに合わせるために「どうやっていくのがいいですかね?」と腹を割って話すのが角田さんがおっしゃったように大事なのかなと思います。


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